何気ない日常の中に…☆☆☆

40代3人子持ちhanaの子育て、楽しみ、生き方、思うことイロイロ~断捨離やシンプルライフに興味持ち始めました

母の日に想いを寄せて               認知症の母がこの瞬間を忘れる悲しさよりも笑顔で一緒に過ごせる時間を大切にしたいと願う

☆☆☆こんにちはhanaです☆☆☆

庭の西洋シャクナゲが今年は鮮やかにたくさん花開いてくれました。
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私の母はアルツハイマー認知症の診断を受けて約10年、発症してから10年以上経過しました。

昨年の母の病状は悪く、首から背中にかけて曲がってしまい、いつも下を向いて歩き、表情も乏しく『疲れた、首や腰が痛い』が口癖でした。

顔を上げて生活出来ないので、会話も母の顔を覗き込まないと目が合わず、下を向いて歩くので、畑へ行くと帰りは家ではなく違う方へ向かって歩いてしまって、徘徊の危険がありました。

施設利用が必要な時期になったと思っていましたが、ケアマネジャーさんに対して警戒心が強くプライドもあった母は『デイサービスは、年をとってからでいいです。私は畑仕事や色々家でやることがあるので、結構です』と言っていました。

実際昨年の今頃、夕方、母が行方不明になり、父が心辺りを探し回ったところ、山道を抜けて隣町に入ったところを歩いている母を見つけたとの事でした。

近所の方の知人が『そういえば、腰の曲がったおばあさんがだいぶ前に山の方へ歩いていった。○○さん(母)だとは、だいぶ変わっちゃっていたから気付かなかったよ。』と。

主治医によると、一時怒りっぽかった母の気持ちを落ち着かせるための薬の副作用で、首が曲がってしまったり、小刻み歩行になる事があるという事で、母の様子をみながら少しずつ薬を減量し、調整をして貰いました。

興奮を抑える薬を減らしても、精神状態は落ち着いていて、薬を減量すると同時に曲がった首も治り、前を向いて話したり、歩いたり出来るようになり、首や腰の痛みも消えたせいか笑顔がたくさんみられて穏やかになりました。

そして、頑なに抵抗していたデイサービスを利用する事をすんなり受け入れる日が遂に来ました。

この頃は、入浴は家では全く入らなくなり、母の気心の知れた友人が温泉に連れだしてくれて、やっと一ヶ月に一回入るくらいで、徐々に着替えの準備も自分では難しくなってきていました。

洗濯も何とか出来て、食事も同じ物を何品も作ったり、凝ったものは作れないけど何とか出来ていました。

ケアマネジャー『○○さん、食事もたまには上げ膳据え善で食べて、お風呂もゆっくり入って、人と話しをする事も気分転換になるから、デイサービス行ってみませんか?』

母『あら、そんな良いところなら行ってみようかしら。連れて行って下さる?

おたくさん(ケアマネジャー)楽しい方だから、またお話ししに来て下さい』と。

サービス利用開始の時は要介護3の認定でした。(今日現在も要介護3)

以前記事に書きましたが、希望は平日毎日デイサービスを利用したいですが、実家が経済的に厳しく私達も援助してあげられる金銭的余裕は無いので、夏頃より、ひとまず週2回利用となりました。

あれから数ヶ月。

以前よりも、病状は緩やかに進行しています。

○洗濯機の操作が出来なくなった

○食事作りが出来なくなった

○食器洗いは出来るが、棚に明記してあっても元の位置にしまえず、探し物をよくしている

○電気毛布の電源を入れたり切ったり出来なくなった

○畑の草むしりも、気付くと蒔いた種の新芽をとってしまったり、草むしりしながら、植えた野菜の苗を踏んでしまったり

○他にも少しずつ出来なくなった事が色々…

最近はデイサービスへいかない日は庭の草むしりをしたり、父の畑を微力ながら手伝ったり、テーブルやテレビ台を何度も拭いて、布巾を洗ってまたテーブルを拭いてなどしています。

でも、母は以前は口数の少ない父に怒ってばかりで、毎日会いに来た私にも『hanaがみんなお皿や鍋を持っていっちゃう』と被害妄想発言に悩まされていたのが、そういう事を言わなくなり、病気が進んだ悲しさはありますが、

父や私や孫達に今はねぎらいや感謝の言葉をたくさんかけてくれます。

『いつも来てくれてありがとう。hanaは自分の家の事もやって、忙しいのによくやってくれて、助けてくれてありがとう。またいつでも来てね。』と。

何度も同じ事を話す母相手に、疲れてしまう事もあるし、イライラして『さっき言ったでしょ』と禁句とわかっていても口にしてしまう事も…。

でも、私や孫のためにお茶を出そうとせっせと動いて『何かお茶菓子は無いかな』と探して気づかってくれて、父がコタツで昼寝をすると、サッと毛布を持って来て掛けてあげたりと心配りが凄いと思います。

 

朝ドラ「エール」で

主人公祐一

  『父さん、俺は家族を捨ててきた』

祐一の父

  『おめえが家族を捨てても、俺はおめえを捨てねえからな』

というセリフがありましたね。とっても心にグッときて泣いてしまいました。

 

以前は母が色々出来なくなっていく事に悲嘆する事が多かったですが、この祐一の父(唐沢寿明さん)のセリフを聞いてから、母が今この瞬間を忘れても私が代わりにしっかり母との思い出を胸に刻んでいけばいい。何度聞かれても、その都度答えればいいという思いが強くなってきました。

母の優しさは変わらず母の中にあるので、母が笑顔で過ごせるように一緒に過ごせる時間を大切にしたいです。

 

『お母さん、いつも私の事を大事に想ってくれてありがとう。あなたの娘で良かった。これからもよろしくお願いします。』

 

長文お付き合い頂いてありがとうございました。

☆☆☆あなたに

  たくさん幸せが訪れますように☆☆☆